初秋の会津駒ケ岳へ
2018年 10月 14日
少しづつ年齢も違って、もちろん性格も違って。
だけど、尾瀬が好きで、写真が好きで、山が好き、花が好き、最初から何故か気が合う女子4人でした。
天然で頼りないんだけれど、わたしが一番年上だから、みんなが『姉ちゃん』と慕ってくれて、『じゃあ、若草姉妹にちなんで若草女子会にしない?』ってことで発足したのでした。
なかなか尾瀬行が叶わないわたしを、何とか尾瀬に連れて行ってあげたい!!と、6年前、妹たちが計画してくれたのが、尾瀬国立公園の片隅に位置するこの会津駒ケ岳登山でした。
そしてこの時、尾瀬で働いていた若い女子二人も加わってくれ、若草女子会は6人となったのでした。
初めての会津駒ケ岳は、ブナの森に守られた美しい天空の大地でした。
空も、星も、風も、湿原も、池塘も、木道も、全てが美しく輝いてわたしはこころを奪われました。
「ここに毎年登って来れたら素敵だなぁ…」
『じゃぁ、来年も来ようよ!!』『姉ちゃん、わたしたちが連れて行くよ!!』
こうして始まったのが “年に一度の駒詣” なのでした。
あれから毎年、今年で6年目の駒詣となりました。
今年は、みんなの都合が合わなかったので、次女のはるかちゃんと二人だけの駒詣でしたけれど、お互い気心知れた何だか本当の姉妹みたいな凸凹コンビのわたしたち。
はるかちゃんの優しさに支えられ、思い出深い素敵な駒詣となったのでした。
初日は桧枝岐の民宿「檜扇」さんに宿泊して、美味しいお料理や、女将さんやご主人の暖かいお人柄や、三女のひだまりちゃんも駆け付けてくれて楽しい一夜となりました。
翌朝、宿のご主人が滝沢登山口まで送ってくださって、わたしたちは元気よく6度目の会津駒ケ岳を目指して登って行きました。
写真で綴る会津駒ケ岳、よろしければご覧ください。
ブナの多い森なのですが、登山口にはミズナラの巨樹がいつものように迎えてくれました。
急階段で始まる滝沢登山口です。
白樺も迎えてくれました。
ミズナラの葉の虫こぶ、二つ並んで美しいです。
ミズナラやブナなどの葉に虫が卵を産み付けると、植物の組織が
異常肥大してこのような虫こぶが出来るのだと言います。
主にタマバチという昆虫だそうですが、どうしてこんなに綺麗な
球体になるのかすごく不思議です。
倒木を覆う苔に芽吹いたミズナラの幼木と小さなキノコ、
森の命のサイクルは、みんな共存しているんだなぁ…
枯れ始めたブナの木にびっしりと生えたブナハリタケ、いい匂いがする。
夕べ檜扇さんで食べたブナハリタケの油いため、美味しかったなぁと!(^^)!
だれかがかじったのかな?
ブナの幹がぐわんと曲がっている。きっと雪の重みでなのかな?
森の中はあちらこちらに苔の絨毯がある。
ツルリンドウの薄紫の花が綺麗だった。
ウスノキの紅葉と紅い実
ちょっと色が茶色っぽいけど、タマゴタケの幼菌ですよね?
可愛いフォルム
こちらは、ベニテングタケ
毒キノコだけどかわいらしい(*^_^*)
ちょっと開きすぎた成菌
木の根が階段状になった登山道
ツルリンドウの紅い実
あの清楚な薄紫の花からこんなに大きなワインレッドの実がなるなんて不思議
ブナの門
毎年そう思ってここで振り返る。
門から除く青空が綺麗で、毎年溜息をつく
そして大きなブナの樹たちに迎えられる場所
そして林床には、小さな赤い実たちが現れる
大好きなマイズルソウ。若い実はまだらで怪獣の卵って呼んでます(笑)
そして、熟すと真っ赤に透き通って、ルビーの様だといつも思ってます。
こちらは黒真珠みたいなツクバネソウの実
ピエロの襟のような赤いガクがかわいいね。
いつも葉っぱが虫に食われているから「ムシカリ」という名前なんだそう。
別名、「オオカメノキ」の方が良く使われているみたいです。
葉っぱも茎もトゲトゲだらけのハリブキだけれど、実はこんなにたわわです。
ユキザサの実は朱色で、重さにいつも頭を垂れています。
葉っぱの影で花も実も、恥ずかしそうなタケシマラン
リンゴみたいな、サクランボみたいな、真っ赤な実がかわいい♪
サクラシメジでいいのでしょうか?
ピンク色のかわいいキノコです。
草影に隠れていても、存在感!!
苔の中に隠れてしまいそうなくらい、小さな小さなキノコ、
三種類ぐらいの苔が共演
透き通るくらい瑞々しい苔
胞子も小さくてかわいらしくて
その胞子に雫がついてかわいらしいこと(^_-)
綺麗だなぁと思って…
本当はマクロレンズに付け替えたいところだけど、望遠レンズで頑張る(^_^;)
なんだかいい匂い?と見回せばブナハリタケがびっしり!
駒の兄さまは、お茶漬け海苔の香りと言っていたっけ。
今日は、ほぼ、CT通りに着いたとはるかちゃん。
わたしが好きなように写真が撮れるようにと一足先に登ってくれました。
だいぶ待たせちゃったね。ごめんね。そしてありがとう(*^_^*)
ここの水場の水は枯れることがないそうです。
駒の地層にずっと解けない氷河があるんですって。
そこから地中を浸透して湧き出た水だから綺麗なのだそうです。
氷河の一滴、どおりで冷たくて美味しいわけですね!!
いったい何万年前の水なんだろう?ロマンを感じます。
水場の周りは青々と苔生しています。
さて、1.5ℓづつ、水を汲んで出発です。
『ねえさん、ゆっくり写真撮ってきてね。わたしは先に行っているから』と、
はるかちゃんはマイペースで登りはじめました。
登るために専念したいから、カメラは持ってこなかったと言うはるかちゃん。
きっと、同じものを見て、心のカメラに刻んでいるのだと思う。
わたしは、その言葉に甘えて写真三昧です。
一瞬、波のように小鳥たちがやって来て、可愛い声で囀りながら枝から枝へと渡ります。
慌てて200ミリの望遠レンズに付け替えて狙います。だけど小さいなぁ…
トリミングして見たけれど、あなたは誰でしょう?
サメビタキさんかしら?
直ぐ近くの枝にもやって来てくれる人懐っこいあなたはヒガラさん?
シラビソの枝にいる可愛い子
羽毛がまだ綺麗に生えそろっていない感じの幼鳥です。
頭のポチポチ模様はやっぱりサメビタキの幼鳥かも?
ブナの根張りは逞しい
落雷にあったのか?強風に折れたのか?
主幹を失くしても、天を指して佇む
秋の空だなぁ…
日光方面を望む
会津駒ケ岳の斜面
緑の笹原にオオシラビソとダケカンバがたくさんある。
黄葉時はきっと美しいだろうなぁ
大好きな白いゴマナの花
オトギリソウが咲き残っていた。
ムシカリの葉が色づき始めた
オオシラビソの実はフクロウみたい
もう少ししたら金色の草紅葉に緋色のドウダンツツジが萌え出すが、今はまだ緑
いつの間にか青空は消え、白い霧が山肌を滑り降りて来た。
池塘の畔のイワショウブの実がピンク色になっていた
振り向けば来し方はまだ青空が残っていた。
今日は燧ケ岳は顔を見せてはくれなかった。
霧にかすんで行く
ノウゴウイチゴかしら?
ナナカマド
遥かな木道
コバイケイソウの実
霧の中に見えるのが駒の小屋です。
駒の大池に着きました。
相変わらずしーんとしずまりかえっている。
チングルマの果歩が露に濡れて
懐かしい駒の小屋に着きました。今夜はわたしたちの他に
ソロの女性が一人泊まるだけだそうだ…
続き増す。