ひとりの渓
2020年 08月 08日
友人が、『養沢に居る一人暮らしの親せきを訪ねるので一緒に行かない?』と誘ってくれました。
友人が親せきを訪ねる間、わたしは一人で写真を撮っていたらとありがたいお言葉です。
養沢を訪ねる前に、大久野の野生の山藤をわたしに見せたいと寄り道してくださいました。
細い山道をしばらく行くと、その場所はありました。
うっそうとした森の中です。
まるで大蛇のような藤が、ヒノキの巨木に絡みついて伸びていました。
他にも何本もの山藤が巻き付いたヒノキの姿が…
ヒノキが絞め殺し(藤などが木に巻き付き、その木を枯死させてしまう現象を指す)されてしまうのではとちょっと心配です。
同じように、がんじがらめにされたヒノキやスギが数本あります。異様なくらいすさまじい勢いの山藤です。
藤のある森から、山道が続いていますので少し登ってみました。
藤の花は高い位置に咲いているようで、下からは、花が付いているのかよく分かりませんでしたが、上から眺めると沢山咲いていました。
他にも道沿いには桜の木も多く、春にはお花見が良さそうな、なだらかな丘です。
遠くに奥多摩の山並みが望めます。虫取り網を持った少年たちが下りてきました。
聞けば、この道は蝶道になっていると教えてくれました。
クロアゲハがしきりに飛び交っていました。
聞けば、この道は蝶道になっていると教えてくれました。
クロアゲハがしきりに飛び交っていました。
そして養沢に到着です。友人がご親戚を訪問している間、わたしは民家の脇の道を降りて川へと向かいます。
ヤブデマリが見事に咲いています。
木立を抜けて日差しが射し込み、周りの豊かな緑の中に、白い花が柔らかく輝いているようでした。
そして、緩やかで浅い流れの渓へと…
滴るような緑が映り込む水面と、浅瀬に日差しが潜り抜けて、川床の小石までもが輝きます。
わたしは、こんな穏やかな流れが大好きです。いつまでも光と遊んでいたくなります。
わたしは、こんな穏やかな流れが大好きです。いつまでも光と遊んでいたくなります。
一人の渓。岩に腰を下ろして、木々の緑を眺めたり、流れに手を浸して水面をのぞき込んだり、川の中の石を飛び石のように対岸に渡ってみたり。
光と影が遊びます。
青空も映り込んで、より深い水の色にうっとりします。
とろりと、岩を流れ落ちる水の流れも好きですし、傍らに揺れる細い草の葉も好きです。
どこからか、山藤の花が零れ落ちます。
よく見ると、藤に花の上にクサグモが乗っていました。
波で川岸に寄せられるからきっと大丈夫でしょう。
かすかな波紋に、水色の空が映り込んで綺麗・・・
見上げれば楓の若葉が日に透けて綺麗
おや、ミツデカエデのようです。葉っぱの形態が他の楓と違うので,朱色の翼果が付いていなければ気づかなかったでしょう。
こちらはヤマモミジでしょうか?バックがちょうど暗い影になっていい感じです。
透過光で撮るのに最適な条件です。何となく着物の柄のようで美しいなと思いました。
やはり透過光で、バックをグリーンにして明るめに撮ってみたり、
露出をアンダーにして撮ってみたりしました。
さらにはナチュラルに順光で撮ってみたり、どんな撮り方が良いだろう?とじっくり考えながら撮れるなんて、とてもいい時間。
あ、ツリバナを見つけました!!ちょっと高い位置にあるので望遠レンズで引き寄せます。
岩の上に乗って撮りました。自分の立ち位置が動けないので、アングルを決めるのが、なかなか難しいです。
水流に揺らぐ、この浅瀬の小石の揺らめきが好きなのですが、なかなかうまく撮れません。
そして、緑と青に染まる水面の色も大好きです。
さざ波の揺れる水面に遊ぶ光を撮るのも好きです。ちらちらと揺れる丸ボケの光たち。
久しぶりに自然の陽光と清流のせせらぎに、ぼんやりと浸ることができました。
ひとりの渓を満喫しました。どこまでも青く、深く、抜けるような5月の空でした。
ソーシャルでスタンスを守りつつ、数時間のドライブに連れて行ってくださったあっ子さん、ありがとうございます。
山間を流れる澄んだ養沢川も、ご親戚の時代を経た古民家も素敵でした。そうそう、桐の花が美しく咲いた見事な大木にも巡り合いました。
『母の実家だったから、幼いころ、よく遊びに来たのよ。』と、懐かしそうに見つめていらっしゃいました。
ふと、わたしも、幼いころ、よく遊びに行った母の実家のことを思い出しました。時が移り変わり人も代わり、今は訪れることもありません。
こうして、心配して訪れるあっ子さんは、故郷を大切にされているのだなぁと、うらやましくも思ったのでした。
ソーシャルでスタンスを守りつつ、数時間のドライブに連れて行ってくださったあっ子さん、ありがとうございます。
山間を流れる澄んだ養沢川も、ご親戚の時代を経た古民家も素敵でした。そうそう、桐の花が美しく咲いた見事な大木にも巡り合いました。
『母の実家だったから、幼いころ、よく遊びに来たのよ。』と、懐かしそうに見つめていらっしゃいました。
ふと、わたしも、幼いころ、よく遊びに行った母の実家のことを思い出しました。時が移り変わり人も代わり、今は訪れることもありません。
こうして、心配して訪れるあっ子さんは、故郷を大切にされているのだなぁと、うらやましくも思ったのでした。
by kazetatinu-h
| 2020-08-08 13:10
| 渓谷